27. ダグラス・T・ホールの理論④
「キャリアには主観的側面(個人の成長に伴って変化する価値観、態度、動機)と客観的側面(特定の仕事のオファーを受け入れたり拒否したりというような観察可能な選択行動)があり、両方を考慮する必要がある。」
上記の中で、「客観的側面」の括弧書きの内容がわかりにくい表現になっていますが、内面と行動(あるいは結果)の二面でとらえましょう、ということでご理解頂けましたらと思います。
キャリアカウンセラーの世界では、まず最初に「主観的側面」に焦点を当てて、その後、行動(や結果)つまり「客観的側面」について尋ね、その二面を重ねた上で本人を見るというのは当たり前の話ですが、某業界のデファクトスタンダードは客観的側面「のみ」でその人を評価するようです。
(繰り返しで恐縮ですが、)客観的側面だけで評価するほうが、「楽」で「効率的」、且つ「誰でもできる」のは事実です。が、そのような評価であれば、いずれAIに代替されるでしょうか。
一方で働く側においても、客観的側面の背景や裏にあるものは何かを見抜く力量が問われているのも言うまでもありません。